ElevenLabsというポーランドのAIスタートアップ企業が、音声サンプルから「声のクローン」を作成するツールを開発しました。
このツールは、Googleの元機械学習エンジニアであるPiotr Dabkowski氏らが設立したもので、合成音声作成ツールとクローン音声作成ツールを提供しています。
このクローン音声作成ツールは、1分以上のクリーンな音声サンプルを入力すると、そのサンプルを基にクローン音声を生成することができる(!)、というものです。
このツールは、ニュースレターや書籍の読み上げ、動画内の音声などに利用されることが期待されていましたが、声優業界にも余波をもたらしています。
アメリカでは、声優に対して、AIによる自分の声を再現する合成音声の生成に同意する契約書にサインを求めるケースが増加している、と報じられました。
すでに、このような合成音声を使用することで、プロデューサーが声優に報酬を払わないなどの問題も発生しているようです。
一方、AIによる音声合成技術によって、声優が参加できる録音セッションの数に制限がなくなり、より多くのプロジェクトに参加できるようになるとの期待も上がっています。
これら流れを受けて、日本でもいずれAI技術の進歩によって、声優業界に変革が起こる可能性がありそうですね。
アニメ制作において、AIを活用することで、効率的かつ低コストで多言語化や海外展開を進めることができるようになるかもしれません。
また、AI技術で複数の言語に翻訳して読み上げることができれば、世界中の人々にアニメやゲームを楽しんでもらえることでしょう。
ファンとのイベントやラジオ番組でのトークショー、TwitterやYouTubeでの配信などを通じて、ファンとの結びつきを深めることは日本の声優が得意とするところ。
積極的に、より大きく海外の市場を狙って展開していくことが重要になりそうですね!